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提案資料はスライドからHTMLへ|候補者はスマホで見ている

#AI活用

採用のご支援をしていると、候補者に送っている資料を見せていただく機会があります。多いのは、会社説明会で投影したスライドをそのままPDFにしたものです。社内で見ると十分な出来なのに、スマホで開いてみると、文字が小さくて拡大しないと読めない。表は画面からはみ出す。私たちはこのギャップが、採用の現場で静かに機会を失わせていると考えています。

前回の提案資料編では、資料づくりを人とAIで分業する話を書きました。今回はその続きとして、資料の「形式」そのものが変わりつつあるという話を、採用の視点から考えます。

候補者は、どこで資料を読んでいるか

まず押さえておきたいのは、候補者がどんな状況で資料を読んでいるかです。今の仕事を続けながら転職活動をしている方なら、会社の机で他社の資料を開くわけにはいきません。読むのは通勤の電車の中や、帰宅後のソファの上。ほぼ間違いなく、スマホです。

そこへ、会議室のスクリーンに映す前提で作られたスライドが届きます。パワーポイントは、映しながら話し手が口頭で補う道具です。説明する人のいない場所で、小さな画面で読まれることは想定されていません。文字が読めずにそっと閉じられた資料は、どれだけ中身がよくても伝わらなかったのと同じです。

私たちが提案をHTMLに切り替えた理由

私たちはこの1年、大事な提案の多くを、スライドではなく1つのWebページ(HTML)として作るようになりました。スクロールに沿って話が流れ、スマホでも読みやすく、共有はURLを送るだけで済みます。

いちばんの違いは、ページの中身が動かせることです。たとえば料金の試算表なら、受け手が条件を変えるとその場で数字が変わる。受け手は説明を聞くのではなく、自分で触って納得していきます。使い始めてから、商談の最初のひと言が「これはどうやって作ったんですか」になることが増えました。中身の前に、資料の形が「この会社はどこか違う」と伝えてくれるのです。

こうしたページの制作は、以前ならWeb制作会社に数十万円で頼む仕事でした。いまはAIエージェントに筋とデザインの方向性を伝えれば、数時間で形になります。費用の壁が下がったことで、中小企業でも当たり前に選べる手段になりました。

採用資料に置き換えると何が変わるか

この変化は、営業の提案書以上に、採用の資料で効いてくると私たちは見ています。

1. 候補者ごとの「あなたの場合」を見せられる

一律の求人票では、どうしても「一般的な条件」しか書けません。動くページなら、たとえば候補者が希望する職種や経験年数を選ぶと、想定される年収の幅やキャリアの道筋が表示される、といった見せ方も考えられます。自分ごととして読める資料は、応募や面接への進み方を変えます。もちろん、表示する数字は実際の制度とデータに基づいていることが前提です。

2. オファー後の資料を、家族と一緒に見てもらえる

内定を出したあと、候補者は家族と相談して最終判断をすることが少なくありません。そのとき手元にあるのが読みにくいPDFだけだと、会社の魅力は本人の口頭説明に頼ることになります。URLひとつで、家族もスマホで同じ資料を見られる。オファー面談のあとに送る資料こそ、形式に気を配る価値があります。

3. 資料の作り方が、会社の働き方を語る

候補者は資料の中身だけでなく、資料そのものから会社の姿を読み取ります。新しい道具を使いこなし、読み手の立場で作られた資料は、それだけで「この会社は仕事の進め方が新しい」という印象を残します。採用広報の一部として、資料の形式を考えてみてください。

使い分けの目安

すべてをHTMLにする必要はありません。目安は、読み手がどこで、どうやって見るかです。

  • HTMLが向く場面:候補者に送る会社紹介、オファー資料、オンライン面談のあとに共有する資料
  • スライドやPDFが向く場面:対面の会社説明会で投影するもの、印刷して配る資料、ページ番号を指しながら議論する社内会議

社内向けでも、制度改定の説明資料のように、社員が自分の都合のよいときにスマホで読み返すものは、HTMLの方が伝わりやすいことがあります。

おわりに

資料の形式は、作り手の都合ではなく、読み手の状況から決めるものです。候補者がスマホで読んでいる以上、そこで伝わる形を選ぶことは、採用活動の基本と言ってよいはずです。AIによって作る手間が大きく下がったいま、見直すよいタイミングだと思います。

OhEN Funwork Studiosは、採用支援と人事・組織づくりを仕事にしている会社です。「候補者に送る資料が伝わっている気がしない」「オファー後の辞退を減らしたい」といった段階からご相談をお受けしています。お気軽にお声がけください。

AIの活用を社内でどう進めるかは、AI活用支援でもご紹介しています。ご相談はお問い合わせフォームから、お気軽にどうぞ。

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この記事の要点

  • 候補者は資料を通勤中や帰宅後にスマホで読んでいる。投影前提のスライドPDFは、そこで伝わらない
  • HTMLページは、スマホで読みやすく、URLで共有でき、受け手が触って納得できる。AIのおかげで数時間で作れるようになった
  • 採用では、候補者ごとの「あなたの場合」の提示、家族と一緒に見られるオファー資料、資料自体が語る会社の働き方、の3点で効く
  • 形式は読み手の状況から逆算する。候補者に送る資料はHTML、対面の説明会や印刷資料はスライドやPDF

OhEN Funwork Studiosでは、採用・人事の現場に根ざしたAI活用支援・AI研修を提供しています。

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