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生成AIでできること②リサーチ編|競合の採用動向調査を、数日から数時間へ

#AI活用#事例

競合が今どんな条件で募集をかけているのか。同業の給与相場はいくらなのか。狙っている職種の求人倍率はどうなっているのか。——大事なのは分かっていても、日常業務の合間に数日かけて調べ物をする余裕はない。これが多くの会社の実情ではないでしょうか。

「生成AIでできること」シリーズ第2回は、リサーチとレポート作成です。

ビフォー: 調査は「時間がある人」の仕事だった

従来のリサーチは、検索して、開いて、読んで、メモして、をひたすら繰り返す仕事でした。競合3社の調査でも、Webサイトや求人票を巡回し、条件や特徴を表にまとめ、考察を書くと、まる2〜3日は消えます。

とくに人事は、この手の調査がいちばん後回しになる部署だと感じています。目の前に日程調整も面接も入社手続きもあるなかで、「じっくり2日かけて相場を調べる」は現実的に取れません。結果、給与テーブルの見直しも、募集条件の改定も、「なんとなくの印象」と「前回の踏襲」で決まっていく。

AIに任せると、こうなる

AIエージェントは、調査の設計から情報収集、出典付きレポートへの仕上げまでを一気通貫でこなします。指示文の例はこうです。

当社は熊本で〇〇業を営んでいます。採用競合にあたるA社・B社・C社について、
・現在募集中の職種と、提示している給与レンジ・勤務条件
・求人票や採用サイトで打ち出している訴求ポイント
・直近1年の目立った動き(新拠点、新制度、待遇改定など)
を調査して比較表つきのレポートにまとめてください。
情報の出典URLを必ず明記し、確認できなかった項目は「不明」と書いてください。

数日がかりだった調査が、数時間で「たたき台」まで進みます。ここで大事なのは、AIの調査は完璧ではないという前提です。仕上がったレポートの役割は最終成果物ではなく、人間が判断に使う質の高い下書き。それでも、ゼロから自分で調べるのとは比較にならない時間短縮です。

同じやり方は、業界動向の把握、新規事業の検討、助成金や法改正の調査にも使えます。人事領域でいえば、同一労働同一賃金への対応状況や、他社の育休制度の設計など、「他社はどうしているのか」を知りたい場面すべてに効きます。

つまずきポイントと対処法

リサーチ活用で必ず押さえてほしいのは、次の3点です。

  • もっともらしい間違い(ハルシネーション): AIは存在しない情報を自信満々に書くことがあります。対策はシンプルで、指示文に「出典URLを必ず明記」「確認できなければ不明と書く」を入れること。そして重要な数字は出典リンクを開いて一次情報を確認すること
  • 情報の鮮度: 調査対象の「いつ時点の情報か」を明記させると、古い情報に基づく判断を防げます。制度や法令まわりの調査では特に重要です
  • 調査目的を先に伝える: 「何のために調べるのか」(給与テーブルの改定、募集条件の見直しなど)を書き添えると、レポートの焦点が締まります

出典を確認する習慣が、社内の信頼をつくる

AIリサーチを社内で定着させる鍵は、「AIが言っていたから」ではなく「出典を確認した上でこう判断した」という使い方を最初に型にすることです。私たちも社内レポートには出典明記を必須にしています。この一手間が、AI活用への社内の信頼を大きく左右します。

とくに人事の意思決定は、給与や制度など人の生活に直結します。根拠を示せない提案は通らないし、通してはいけません。 出典を必ず添える型をつくっておくことは、AIを使うためというより、人事の仕事の作法としてそもそも必要なことだと思っています。

次回は、エクセル・Word転記などの繰り返し作業編です。

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この記事の要点

  • AIエージェントは調査設計→情報収集→出典付きレポートまで一気通貫。数日がかりの調査が数時間で「質の高い下書き」になる
  • 人事はリサーチが最も後回しになる部署。給与相場や競合の募集条件の調査が現実的な時間で回せるようになる
  • AIの調査は完璧ではない前提で、最終判断は人間が出典を確認して行う
  • 指示文のコツ: 出典URL必須・不明は不明と書かせる・いつ時点の情報か明記させる・調査目的を先に伝える
  • 「出典を確認して判断する」型を最初につくることが社内定着の鍵。人の生活に直結する人事の意思決定では、なおさら根拠が要る

OhEN Funwork Studiosでは、採用・人事の現場に根ざしたAI活用支援・AI研修を提供しています。

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